過払い金の請求期限とはいつ?消滅時効と請求期限の関係性

過払い金の請求期限とはいつ?消滅時効と請求期限の関係性

払いすぎた利息を取り戻すことができる過払い金請求には、消滅時効というのがあります。 返還請求はいつまでも請求出来るわけではなく、請求できる期限があることをご存じでしょうか?

何事にも期限はあります。 もちろんまだ取引が終了していない場合は,時効期間は始まりません。

では、消滅時効はいつからの起算日なのか、そして期限はどのくらいなのか。 気になる過払い金請求の消滅時効や請求期限について見ていきたいと思います。 過払い金請求を検討している人は是非参考にしてみてください。

過払い金請求ができる期限はいつまで?

過払い金請求も債権なので消滅時効が存在する

過払い金請求を行うには、借入先と最後に取引を行ってから10年以内に行う必要があります。 なぜなら、過払い金請求は債権の一種であるので、消滅時効が存在するからです。

消滅時効とは、一定の時間を過ぎてしまうと債権の権利が無くなってしまうことを言います。 そのため返済完了から10年が過ぎると消滅時効となり、過払い金請求ができなくなってしまいます。

過払い金の請求期限は最終取引日から10年間です

過払い金請求は、貸金業者が利息制限法を越えた金利で不当に利益を得たものなので、返してもらう権利があります。 ただ期限が決まっているので注意が必要です。 最終取引日から10年間で過払い金請求の時効となります。

詳しく説明すると、借金を完済(最終取引時点)してから10年で、例えば平成10年3月に一括で返済した場合、平成20年の3月に時効が発生します。

ただ複数回に渡って同じ契約内容の上限金額の中で借入と返済を繰り返していたなら、すべての過払い金の最終取引時点から時効が発生します。

一つの契約で長い期間に渡って借入れ・返済をしていると、最初の借入れは時効が成立していると考える方もいますが、同じ契約内では最後に返済が終わった時点からの起算となるので気を付けましょう。

2017年で過払い金請求ができなくなるのは間違い

テレビやラジオなどで、過払い金請求のコマーシャルを頻繁に流れています。 コマーシャルでは、2017年には過払い金請求ができなくなるといっていることがありますが、この根拠は2007年まで過払い金が発生していたからです。

過払い金請求は最終取引から10年間で消滅時効になりますので、最後に過払い金が発生したであろう2007年からちょうど10年目にあたる2017年には、すべての過払い金請求権に消滅時効が完成してしまい、過払い金請求ができなくなるというわけです。

ですが、10年経過したからといって必ずしも過払い金請求をできないわけではありません。 確かに10年の期限は経過していますが、2018年以降でも過払い金請求は可能です。 というのも、消滅時効は最終取引から10年間ですので、契約日や返済状況によって異なります。

つまり、各々の支払い終了時から10年ということになるので、いっせいに請求ができなくなるということはありえないということです。 2017年で時効になってしまう人は、2007年に完済している人だけです。

2007年以降に完済している人や現在も返済中の人は、2017年以降も過払い金請求を行うことができます。 ですから、間違った情報に踊らされずにしっかりと自分のタイミングで過払い金請求をするようにしましょう。 もし、そのような説明をする事務所があるようでしたら、利用しないようにしてください。

賃金業者の金利改定と過払い金請求期限の関係性について

賃金業者が金利改定をした時期は2007年です

貸金業者から借入した時は利息を加えて返済することになります。 この利息の上限について定めた利息制限法という法律なのですが、かつて多くの貸金業者は利息制限法で決められた上限金利より高い金利で貸付を行っていました。

法律違反にも関わらず高金利での貸付が横行していたのは出資法という別の法律の存在、利息制限法に違反しても罰則がないことなどが影響しています。 この2つの金利の差を利用した金利をグレーゾーン金利と呼びます。

しかし、2006年の最高裁判決で過払い金が正式に認められ法律が段階的に改正、法律の内容に合わせて多くの賃金業者も2007年に金利を改定しました。

この貸金業者の金利改定は過払い金請求の請求期限に大きな影響を与えています。 まず過払い金請求の請求期限(消滅時効)は10年、10年という期間は民法の不当利得返還請求権の消滅時効と同じ期間です。 多くの貸金業者が金利を改定したのは2007年なので、2007年までに借入をした人は過払い金が発生する可能性があります。 過払い金請求の期限は10年なので、対象となる人を考えると2016年前後に請求期限を迎える可能性は高いと考えられます。 ただし、先ほど説明したように時効期間の計算が始まるのは最終取引日からなので2007年以降も貸金業者との取引が継続しているなら、過払い金の請求は可能です。 もちろん金利改定前の時期も含めて請求できるので、取引期間が長い人は2016年以降でも過払い金請求できる可能性が高いです。

過払い金請求の期限が迫っている人は多くいる

貸金業者の多くは、貸金業法が制定されて段階的に規制が始まった2007年頃に金利改定を行っています。 利息制限法を超える金利で貸付を行っていた貸金業者であっても、法定金利へと切り替わったことから、完済している人の中には過払い金請求の消滅時効10年が迫っている人が増えているわけです。 過払い金請求は最後に取引を行った日の翌日から10年経過すると、消滅時効にかかり過払い金請求が出来なくなります。

ですから、2007年に完済している人は2017年までに過払い金請求を行う必要があります。 過払い金が発生する対象者は2007年以前に借入をしている人ですので、既に完済している人も多くいることだと思います。 そのため完済が早かった人ほど過払い金請求の期限を確認して、早めに手続きを行うことが大切になります。

過払い金の消滅時効の起算日について知る

消滅時効がいつ成立するのか知ることが大切

説明したように過払い金請求はある一定の期間を過ぎるとできなくなってしまいます。 過払い金には消滅時効があり、具体的に言うと10年が経過してしまうと請求が認められなくなってしまいます。

そもそも過払い金請求とは民法で規定されている「不当利得返還請求」のことであり、それを行う権利は他の債権と同じく10年で効力を失ってしまいます。 ですから、過払い金請求を考えている人は自分の過払い金の時効はいつなのか知ることが重要になります。

その際、重要なポイントとなるのが起算日です。 起算日とは、消滅時効の期間が始まる基準となる日のことです。 この起算日は返済状況によって異なりますので注意が必要です。

完済している人の起算日とは

完済した取引の場合は、起算日は最終取引時点となるので完済日となります。 そのため、消滅時効は完済日の翌日から10年間です。

しかし、一度完済し、再度借り入れを行なっているという場合、消滅時効がいつから進行し始めるのかははっきりとは定められていません。

1回目の取引と2回目の取引を連続したものとしてみなすか、それともそれぞれを独立したものとしてみなすかは、それぞれの取引が1つの基本契約によるものであるかどうか、またそれぞれの取引の間にある空白期間の長さなどから裁判官によって総合的に判断されます。

このように過払い金請求の消滅時効も、基本的には最終取引時点から10年と決まってはいますが、それぞれの事例やケースによってその10年をどの時点から数えるかが異なってくるという点に注意しましょう。

返済中の人の起算日とは

過払い金の消滅時効は最終取引日から10年となっており、返済中の取引の場合には、過払い金請求をする直前の借り入れや返済日が起算日となります。 そのため、借金がありながら長期間放置していたケースでもなければ時効にかかることはほとんどありません。

ただし、業者側としては過払いがあるときには支払いの滞納があってもしつこく請求してきませんので、場合によっては返済中でも10年以上経過しているケースがあります。また、取引が分断されているときは、取引ごとの最終取引日が起算日になります。

取引の一連性と分断の時効の起算日について

現在返済を続けている取引ならば消滅時効にかからないと安心する人もいますが、取引内容によっては全く過払いが発生しないケースもあります。 というのも、同じ業者から同じ契約番号で借り入れている取引でも、途中で完済したことがある取引は一連一帯のものとして扱う場合と、それぞれ別々の取引として分断して扱う場合があるからです。

一般的には、完済してから次の借り入れまでに1年以上の期間が空いていれば分断していると判断されます。 過払い金請求では、同じ業者が相手でも、取引が分断しているときにはそれぞれに時効の成立日が異なります。

一つ目の取引が10年以上前に完済されており、二つ目の取引が時効にかかっていない場合などは、後者の取引についてしか過払い金請求ができません。 時効にかかっていない取引が改正貸金業法施行後に借り入れたものであれば、過払い金が全く発生していないケースもあるのです。 そのため、単純に取引期間が長いからと言って高額の過払い金請求ができる案件ばかりとは限りません。

手続きをするときに一連性があるか確認したいときは、素人では判断することができないので専門家に依頼するようにしましょう。

過払い金請求の時効進行を止める方法

催告を行う方法

過払い金請求をする場合に消滅時効が迫っている方も少なくありません。 時間がない場合、時効を止める手段として「催告」があります。

これは、貸金業者に対し内容証明郵便等を送付して返還請求をする意思表示しておけば、6カ月間消滅時効の期間を延長させられる制度です。 ただし、その半年の期間に訴訟の手続きをする必要があるので注意が必要です。

過払い金請求の訴訟を提起する方法

過払い金請求の手続きには時間がかかり、消滅時効の期限が迫っていることで過払い金請求を諦めてしまう人もいるかもしれません。

しかし、期限が迫った過払い金請求の消滅時効は止めることができます。 過払い金請求の時効は訴訟の提起や支払い督促の申立て、つまり裁判所を通して過払い金請求を行うことで止めることが可能です。

訴訟には通常訴訟と少額訴訟があり、通常訴訟では請求額が140万円以上の場合は地方裁判所で、140万円以下の場合は簡易裁判所で裁判を行います。 請求額が60万円以下の少額訴訟は1回の裁判で判決が出る、もしくはその日のうちに判决が出るのが特徴です。 裁判には訴状や証拠説明書などの書類が必要で、専門的な知識を要します。

また裁判所へ出向く労力や貸金業者との交渉力も必要です。 専門家に依頼せず自分で訴訟の提起を行う場合は費用を抑えることができるメリットがあるものの、労力や時間とのバランスを考慮して選択しなければなりません。

時効が成立しても取引に不法行為があった場合は過払い金を取り戻すことができる

過払い金請求の消滅時効は、貸金業者との取引に不法行為があった場合も延ばすことができます。 不法行為とは、貸金業者からの毎日の電話や嫌がらせによる取立て行為・催促が暴力や脅迫によるものなどの他に、過払い金が発生している事実を知りながら請求し続けるなどの行為を行うことが挙げられます。 このようなケースにおける消滅時効には特別な決まりが設けられています。

損害賠償請求権は通常10年で消滅時効を迎えますが、不法行為を理由とすれば時効は損害を知った日から3年間延長されることになっています。 取引履歴の開示=損害を知った日とすると、借金を完済してから10年が経っていても、開示から3年以内であれば過払い金を取り戻すことができます。

まとめ

過払い金返還の請求ができるのは最終取引日から10年間ですので、これを経過してしまうと時効が成立してしまい過払い金請求をすることができなくなってしまいます。

多くの賃金業者が金利改定をしたのが2007年です。 現在は消滅時効である10年間が経った2017年ですが、すべての過払い金請求ができなくなるわけではありません。 ただし、2007年頃に完済している人も多くいるので、過払い金請求の期限が迫ってきているのは間違いない事実でもあります。

ですので、早めに過払い金請求の手続きを行うことが重要になります。 時効の期限が迫っている場合は、時効を止める方法もありますので専門家に相談するようにしましょう。

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